議会活動

府有資産の利活用に関する考え方について

平成 23 年 9 月定例会:一般質問 (2)

◯中小路健吾君

次に、府有資産の利活用に関する考え方についてお伺いします。

これまでから本府においては厳しい財政環境の中にあって、府有資産の利活用の方向性が検討され、平成 21 年 12 月には「府有資産利活用推進プラン」が策定されました。

このアクションプランでは、「府有資産を未利用のまま放置しておくことは、府民満足向上につながらないのみならず、維持管理費等が発生するとともに、結果的に逸失利益につながる」との現状認識の下、未利用資産について「府民への還元を最大限にすることを目的に地域性も踏まえ、総合的な判断のもとに、処分を含めた利活用の方策を講じる」とされています。

その上で、具体的な個々の府有資産の利活用については、それぞれのポテンシャルに応じたものとして、(1)具体的な方向性のある又は立地条件、面積等を踏まえ戦略的な観点から利活用を検討する物件については「府を中心とした自治体の利活用」を図る。(2)団体の財政状況や活動内容を踏まえて比較的中小規模で、利便性等のある物件については「NPO、社会福祉法人等公的団体、民間等を中心とした利活用」を図る。(3)今後更にニーズも把握しつつ、利活用、売却等の方向性を検討する物件、(4)利用ニーズもなく、また、暫定的な利用の検討の余地もないものは、不動産市場の動向も考慮しつつ、できるだけ速やかに処分・売却をするとされています。

そこでまず、現在の未利用資産の現状とアクションプラン策定後のこれまでの利活用の取組み実績、特に未利用資産の売却の実績についてどのようになっているかお伺いをいたします。

次に、これら未利用資産を利活用、とりわけ売却・処分する際の基本的な考え方をお伺いします。
こうした未利用資産を売却・処分するに当たっては、アクションプランの中でも「府民全体の利益を優先し、府民の満足を最大化する」との方針が明確にされています。

では、「府民全体の利益を優先し、府民の満足を最大化する」とはどういうことか。

この点を考えた場合、一つの評価軸は、資産の活用方法が公共的か否か、あるいは公共性が高いのか低いのかという観点です。こうした公共性の評価というのは客観的な評価が非常に難しいものです。

そしてもう一つの評価軸は、府の財政への貢献度、端的に申し上げれば、いかに高く売れるか、いかに高く貸せるかという観点です。この点については、まさに金額が明らかになるわけですからかなり客観的に評価をすることが可能です。

このように考えてみると、これら二つの評価軸は必ずしも二律背反になるとは限りませんが、場合によっては矛盾しあう可能性があるものかとも思われます。

もちろん、こうした評価の基準というのは、それぞれの個別物件の置かれている状況や競争環境によって異なるものですし、その意味ではケースバイケースでの評価が必要になります。

先ほどのアクションプランを見ている限り、本府においては活用目的の公共性に重点をおきながらその活用方針を検討されるようにもお見受けをしますが、改めて、府有資産の活用を決定していくに際しての、本府の基本的な考え方をお聞かせいただきたいと存じます。

また、こうした府有資産の活用方法の選定プロセスにおいては、いうまでもなくオープンで透明、公正なプロセスが求められます。

今後、一つの施設について、複数の活用案等が検討される可能性も十分にあり得ることを考えれば、そうしたプロセスについてもう尐し明確なルール作りが必要になるかと存じますが、ご所見をお伺いします。

◯総務部長(黒瀬敏文君)

府有資産の利活用につきましてでございますが、未使用となった資産につきましては、先程も御指摘がございましたが、平成 21 年 12 月に策定しましたプランに基づき取り組んでいるところであります。

これまで、54 件の物件につきまして、個別具体的な状況を踏まえて利活用の方向性を定め、うち 6 件の物件を売却し、約 2 億 3 千 7 百万円の歳入を確保したところでございまして、現在プランの対象となっている物件は 48 件というふうになっております。

このプランは、そもそも利活用の決定プロセスを明確にすることによりまして、未利用資産の利活用を促進すると同時に売却に係る判断を迅速化を図ることを目的として作成したものでございますが、その作成プロセスにおきましては、個別物件について、庁内各部局、市町村、民間等幅広くニーズ把握を行ったのちに、第三者で構成する検討委員会において御検討いただいて、その内容を中間案として議会の方にも御報告するとともに、広く府民に御意見をお聞きしたいところでございます。

プランの基本的考え方といたしましては、まず民間も含めた公共的な利活用の可能性を十分検討した上で、将来的な可能性も含めて有効な具体策がない場合には、不動産市場の動向も考慮しつつ、できるだけ速やかに売却することによりまして、府の貴重な財源を確保することを基本といたしております。

また、個別の物件の利活用の具体的な方向性については、改めてプランの考え方に沿って手順を踏んでおりまして、公共的な利活用ができないかを把握するために、毎年 9 月までに府各部局のほか、地元市町村、更には、NPO、社会福祉法人等における公共的な利活用ニーズについて調査・把握し、利活用計画がある場合には、その必要性、重要度合い等について、関係部局、地元市町村等の意見を聴き、更にPFIなど民間活力の導入の可能性等も含めて、検討委員会の意見もお伺いしながら方向性を決定することといたしております。

また、これに併行して、ホームページ等で継続的に府民の御意見を募るなど、できる限り幅広くニーズの把握に努めることといたしているところでございます。

府民のニーズを最大限引き出していくため、利活用の決定に係る過程につきましても、府 民の皆様により分かりやすくお知らせすることができますよう工夫してまいりたいと考え ております。