議会活動

関西広域連合について

平成 22 年 11 月定例会:代表質問 (2)

◯中小路健吾君

次に関西広域連合についてお伺いします。
関西広域連合については、京都府議会9月定例会において特別委員会を中心に議論がなされ、その規約案ならびに関連予算案に関して8項目の附帯決議を附したうえで可決をいたしました。

その後、構成府県のそれぞれの議会で規約案が可決、設立の許可申請を経た後、昨日 12 月 1 日、総務大臣からの設立許可が出され、いよいよ正式に発足をいたしました。また今週の土曜日、12 月 4 日には広域連合長の選出と第 1 回広域連合委員会が開催され、その運営も具体的にスタートをしてまいります。

そこで、附帯決議を踏まえたうえで、その後の議論の進捗状況についてお伺いします。

今回の附帯決議の8項目の内容について整理をすると、既存の広域連携組織の抜本的な見直し、国からの事務移譲への積極的な提起、不参加県への参加の呼びかけなど、広域連合設立後に検討・実施していくことを求めたものと、住民参画や住民との情報共有のあり方の検討など構成団体の設立への意思確認がなされた後から設立までの間に、より具体的な制度設計を行うことを求めたものとに分かれており、特に後者については、早急に議論を進めていく必要性があります。

例えば、「地方自治法、規約、知事間の申し合わせ等による関西広域連合の定めについて、一体性を明示しつつ、住民にとって理解しやすくするため、体系的かつ簡明な説明資料を作成するなどの説明責任を果たす」ことを求めた一項や、「住民参画および住民との情報共有のあり方」の検討を求めた部分については、広域連合が設立され、実際に条例や予算を策定する等の実務を動かしていくための基本的なルールとして一定明らかにされていなければならない課題ではないかと存じます。

そこでまず、関西広域連合の設立を受け、その準備の進捗状況はどのようになっている のかお伺いします。

また、今後の具体的なスケジュール等についてもお聞かせいただきたいと存じます。

次に、関西広域連合が設立した後の京都府における関連事務や予算の執行体制のあり方 についてお伺いします。

今回、関西広域連合が行う広域事務は、防災、観光・文化振興、産業振興、医療連携、環境保全、資格試験・免許等、職員研修の7分野であり、京都府は広域観光・文化振興の事務を担当することとなっています。このように、広域連合に事務が移管するものや新たに広域事務を担うものなどが生じることを考えた場合、京都府における事務の執行体制や職員体制についても見直していかなければならないかと存じますが、今後の見直しのあり方についてお聞かせ下さい。

また、京都府が担う広域観光・文化振興については、具体的にどのような施策を展開されるのでしょうか。附帯決議にもありますように、今後、不参加県および政令市の参加を促すためにも、関西圏全体の発展につながる効果的な観光・文化施策の展開が必要であると考えますが御所見をお伺いします。

最後に、国からの権限移譲のあり方について知事の考え方をお聞きいたします。

国からの権限移譲に関しては、広域的な事務連携と合わせて、関西広域連合を設置する目的の大きな柱であり、また大きく期待をされている点だと言えます。

先般 11 月 12 日に開催された近畿ブロック知事会議では、国の出先機関である国土交通省近畿地方整備局と公共職業安定所(ハローワーク)を広域連合が権限、財源、人員を一括して引き受けることを国に提案し、その上で、府県で受けるものと広域連合で受けるものを再編していくという合意がなされたということであります。

これまでの議論では、国の地方支分部局からの権限移譲を求めていくものの例示として、地方整備局以外に経済産業局や地方農政局、地方運輸局、地方環境事務所などが挙げられてきたわけですが、今回、より具体的に国土交通省近畿地方整備局と公共職業安定所という2つの出先機関の権限移譲を求めていくというより踏み込んだ判断に至った考え方についてまずはお聞かせ願いたいと存じます。

本府では、例えば、近畿地方整備局が所管する河川行政においても、淀川水系の河川整備計画について、ともすればこれまで上流、中流、下流での利害対立が顕著であった歴史を乗り越え、滋賀県、大阪府、三重県の知事と共同で意見を述べるなど、「地域のことは地域で決める」というまさに住民自治の観点からの行政運営を行ってきた実績があります。

また、労働行政の分野においても、京都ジョブパークの例からも分かるように、ハローワークとの緊密な連携のもと、総合就業支援拠点としてワンストップサービスの提供が行われてまいりました。

こうしたこれまでの本府での取組みの方向性や積み重ねてきた実績に立ったうえで、今回の関西広域連合を通じた2つの国の出先機関からの権限移譲について、具体的にどのようなメリットを考えておられるのか、また権限移譲のあるべき姿をどのように描いておられるのか、知事のご所見をお伺いします。

◯知事(山田啓二君)

次に、関西広域連合についてでありますけれども、関西広域連合につきましては、昨日、設立許可が出ました。そして、4日の日に、第1回の広域連合委員会を開催し、広域連合事務局を設置した後に、スタートは切られます。

それだけに、御指摘の附帯決議の内容につきましては、できてからやっていくものと、その前の準備の段階でやっていくものとに分かれておりまして、特に住民参加や住民との情報共有、説明責任については、既に広域連合準備室や各府県との間で準備を進めておりまして、例えば、第1回の広域連合議会に提案予定議案として「情報公開条例」や「個人情報保護条例」「行政手続条例」の制定準備を進めているところでありますし、計画策定時における住民意見の反映方法や、広域連合の運営や住民参加の仕組み等を記載した住民向け説明資料の作成などについても検討を進めているところであります。

次に、執行体制についてでありますけれども、広域連合の設立が屋上屋とならないように、広域連合と府県の役割分担を明確にいたしますとともに、効率的な体制を構築するため、各府県が担当を決めて執行体制を構築することになっておりますし、京都府が担う広域観光の事務局は、事務局自体を京都府庁におきまして、府のノウハウや人員を活用する中で簡素な執行体制としていきたいと思っておりますし、そういうことで府が行う観光施策とも齟齬が生じないように、しっかりと行っていきたいと思っています。

まずはKUの行っている事務や計画策定などが主流になってまいりますけれども、そうしたものについては、少しKUとの調整が必要でありますし、特に、私たちは民間団体、例えば経済団体でありますとか、旅行関係の事業者ともプロモーションを共通してやってまいりましたので、この関係を再構築する必要があるという風に考えております。その中で適宜、広域観光や文化振興について、これからやっていきたいと考えておりますし、そうした中でも奈良県や不参加団体に対しても参加を呼び掛けるような形にしていきたいと 考えております。

次に、国からの権限移譲についてでありますけれども、私どもは国の出先機関が地域主権の考え方からすると問題があるし、今回は広域連合という受け皿ができたから、速やかに移譲していただきたいということを総務大臣に対しても求めたところであります。特に、今までの経過からいきますと、個別の河川や道路の事務と言いますと、予算の議論のところで全部詰まってしまう。それは財務省が予算編成権だと言って事前の協議を一切拒否してきますから、全くできないという現状がありました。

従いまして、ある程度大きなくくりでなければ、議論ができないということで、今回、ハローワークのようにそもそも一体的にしていかなければならないものとか、整備局のように技術者中心でありますので、一体的に受けた方が全体の整備についてしっかりとした体制を維持したまま、受け継ぐことができるものについて求めたところであります。

たぶん、まだまだ今の国の状況を見ると、紆余曲折があるのではないかなと思っておりますけれども、関西広域連合が地方分権の本当に先駆けとなるよう、関係府県と一致団結し、国に対して強力に求めていきたいと考えております。

◯中小路健吾君

関西広域連合についてでありますけれども、今、一定準備を鋭意進めていただいているところだと思います。これから第1回の委員会が開催され、また、お聞きしているところによりますと、来年ぐらいには、議会もスタートしていくということでありますので、まずは、一定やはり議論が詰まったものから、ぜひ我々京都府議会にお示しをいただきたいと思いますし、その中でもしっかりとした議論をしていかなければならないのではないか という風に思っております。

それから、国の権限移譲の分についてでございますが、若干、国の方の議論が停滞をしていますし、先行きが不透明になってきたと思います。そのような中において、やはりもう一度、押さえておかなければならないのは、分権のための分権の議論になってはいけないという風に思っています。これまでから知事がよくおっしゃってきたように、国と地方が権限争いをしているというような絵に陥らないためには、今回、色んな出先機関がある中で、ハローワークと地方整備局に焦点を絞ったというのは、私は評価をしたいと思ってます。

今までの地方分権の歴史からいけば、総論で賛成だけども、各論になった段階で止まってきたという歴史がある訳で、やはりここで具体的な議論に一歩踏み込まれたということは、評価をさせていただきますし、こういう中において、具体的に近畿地方整備局が関西広域連合に来たら、あるいは、その中の一部の事務が京都府に来たら、どのようなメリットが住民にとってあるのかというのを、もう一度我々は示していかなければならないのではないか、という風に思います。ハローワークも同様だと思います。あくまで住民の視点から見た時に、分権し、制度が代わって、あるいは枠組みが変わった時に、何がメリットになるのか、これを一定明らかにしながら議論を進めてまいりたいと思います。

もう一つがやはり、地方の側で色んな意見があるかと思いますし、その先で意見を一枚岩にしてまとめていく作業も必要になってくると思います。出先機関の話も、大阪府の知事は、経済産業局も含めてというような発言をされておられるようでありますので、そういう中でいけば、今度の委員会の中でも、きっちりとした方向性をぜひ利害を超えてまとめていただきたいということをお願いさせていただきまして、次の質問に移らせていただき たいと思います。