議会活動

障害者雇用について

平成 20 年 6 月定例会:代表質問 (4)

◯中小路健吾君

次に障害者雇用についてお伺いいたします。

障害者の雇用促進に関しては、昨年 12 月に「京都府障害者就労支援プラン」が策定されました。また、本年度当初予算においても府民生活を守る4つの緊急対策の一つとして取組むなど、本府においても重要施策として積極的に取り組んでいただいているところです。

しかしながら、平成 19 年 6 月 1 日現在、本府における障害者雇用率は 1.71%であり、前年比プラス 0.07 ポイント上昇、全国平均の 1.55%は上回っているものの、残念ながら法定雇用率 1.8%は達成できていません。

また、常用雇用 56 人以上の雇用率対象民間企業数 1,397 社中、法定雇用率を達成できている企業は全体の 45.7%、639 社であり半分を割り込んでいます。

さらには、京都労働局のデータによると、現在、府内で雇用されている障害者数が、雇用率の対象ではない 56 名未満の企業も含めるとおよそ 6,700 名であるのに対し、府内のハローワークではおよそ 6,000 名の方が就労を希望されているという状況でもあります。

こうした現状を鑑みますと、障害者の自立ということがうたわれている一方で、障害者の雇用に関してはいまだ厳しい状況であり、障害者の雇用の受け皿をさらに拡大すること、とりわけ民間企業での一般就労先を創出することが大変大きな課題となります。

私は以前、平成 16 年 2 月定例会の一般質問で、こうした民間での就労先確保のため「特例子会社制度」の積極的な活用を提案いたしました。

「特例子会社制度」は、事業主が障害者の雇用に特別の配慮をした子会社を設立し、一定の要件を満たしハローワークの認定を受けた場合には、その子会社で雇用されている障害者を親会社に雇用されているとみなされる制度であり、事業者にとっては、「障害者を受け入れるための設備投資を重点的にできる」、「親会社と異なる勤務条件の設定など弾力的な運用が可能になる」などのメリットがあります。

最近では、全国的にもこうした「特例子会社制度」の活用がすすんでおり、平成 20 年 3月末現在で 233 社が設立されているとのことです。また、「特例子会社」が扱う事業領域も、これまで清掃や印刷が中心であったのが、飲食業や農業といった領域にまで広がり多様化しつつあります。

そこで、まず本府における「特例子会社制度」の現在の活用状況はどのようになっているでしょうか。

さて、こうした民間企業での障害者雇用率を企業規模別で見てみますと、平成 19 年 6 月 1 日の数字で、従業員 56 人から 99 人で 1.84%、100 人から 299 人で 1.57%、300 人から 499 人で 1.72%、500 人から 999 人で 1.56%、1,000 人以上で 1.81%となっており、中規模企業での雇用率が低い状況にあります。

その要因は、障害者を雇用するということに対する情報不足や理解不足、障害者雇用納付金制度の適用が常用労働者 301 人以上となっている点など様々あろうかとは存じますが、中小企業単独では障害者が就労できる環境を整備するための投資負担が大きいこと、大企業ほど業務分野が広くなく障害者を受け入れることが可能な業務が限られていること、就労後のフォロー体制などに対する負担感が大きいことなどが考えられます。その結果、社会的な障害者雇用の必要性は理解しながらも、なかなか具体的な雇用にまですすまない企業もあるのではないでしょうか。

そこで、こうした中小企業の負担感を分散させる意味で、企業等が共同出資で「特例子会社」を設立できるよう国に対して働きかけてはどうかと提案してきたところですが、その後の動きはどうなっているのでしょうか。ご所見をお伺いします。

◯知事(山田啓二君)

次に、障害者雇用についてでありますけれども、ノーマライゼーションの理念の下、障害のある人、一人ひとりが、自分の希望に応じた就労の場を選択できる社会づくりは、私は大きな目標であると考えております。

京都府内の民間企業の障害者雇用率は、平成 19 年 6 月 1 日現在で 1.71%でありまして、全国平均は大きく上回り、過去最高水準となっておりますものの、まだ法定雇用率には達しておりませんし、雇用率達成企業の割合も半分以下に止まっております。

このうち、御指摘のように、大企業の雇用率は 1.81%でありますけれども、特に 100 人~ 300 人規模の中小企業が低いのが現実であります。

加えて、これからの景気の先行き不透明感が増す中、社会的に弱い立場にある人々に対するしわ寄せが来ることも予想されまして、障害のある方の雇用環境は、私は、より懸念しなければいけないんじゃないかなと考えております。

こうした中、特例子会社制度は、議員御指摘の通り、効果的な雇用を進める上で有効な手段でありますので、これまでから関係機関とも連携し、制度の周知に努めてまいりました。昭和 61 年度以降 1 社しかなかったんですけれども、昨年度相次いで2社が設立されまして、漸く3社体制になったところであります。

今後とも、府内の有力企業に対して、特例子会社制度の導入をはじめ、障害者雇用の取り組みを積極的に進めていただくよう、働きかけてまいりたいと思っております。

また、中小企業におきましても、複数の事業主の企業グループや同業種の中小事業主が活用できる新しい特例子会社制度の導入に向けて、これまでから、国に対して要望してまいりました。

現在、国におきましては、要望の趣旨が盛り込まれました、障害者雇用促進法の改正法案が継続審議中になっているところでありまして、今後とも、制度導入に向けて、引き続き国に強力に働きかけてまいりたいと考えております。また、新制度の活用に当たりましては、中小企業においても障害者の雇用が進むよう、取り組んでまいりたいと思っております。

こうした取組と、今年度から府庁にまで拡げてまいりました、知的障害者の雇用の場を創設する「ゆめこうば事業」や、京都ジョブパークに設置いたしました「はあとふるジョブカフェ」による、きめ細かな就労支援など、一人ひとりに適した的確な支援を行いますとともに、京都労働局や京都市をはじめとする関係機関とも十分連携を図り、障害のある方の就労支援に向けた取組をいっそう推進してまいりたいと考えております。