議会活動

ドメスティック・バイオレンス対策について

平成 20 年 6 月定例会:代表質問 (3)

◯中小路健吾君

次に、ドメスティック・バイオレンス対策についてお伺いいたします。

本府における DV 対策については、平成 13 年の「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律」、いわゆる DV 防止法の施行以来、配偶者暴力相談支援センターの設置や男女共同参画センター、警察を中心に関係機関が連携する中で、普及・啓発、そして各種施策の推進に努めてきていただきました。

また、平成 18 年 3 月には DV 防止法および京都府男女共同参画推進条例に基づく「配偶者等からの暴力の防止及び被害者の保護・自立支援に関する計画」が策定をされました。

この計画においては、相談しやすい体制づくりや早期発見への環境整備、緊急保護の充実や同伴児童等への支援策など相談・保護体制の総合化、自立のための継続的な支援や関係諸機関の連携、民間支援団体との連携など様々な取組みが示されており、平成 18 年度、19 年度、本年度の3ヶ年計画で施策が展開されています。

そこで、計画の最終年度となる現在、総括の意味も込めて、計画の進捗状況、評価、現状有する課題など、本府ではどのように認識をされているのか、ご所見をお伺いしたく存じます。併せて、見直しに際してのスケジュールや進め方についてもお伺いします。

DV 防止法の施行によるアナウンスメント効果もあり、本府においても、全国的な傾向と同様、平成 13 年度以降、配偶者暴力相談支援センターや男女共同参画センターに対する相談件数は急激に増えましたが、平成 16 年度、17 年度あたりを境に一定、相談件数の伸びも落ち着いているといえます。その意味で、DV に対する社会的認知も未だ不十分ではあるものの徐々に浸透しつつあるのではないでしょうか。

しかし一方で、デート DV と呼ばれるように、従来の婚姻関係にあるものやそれに近い男女関係間での DV にとどまらず、中学生や高校生、大学生などを含む若い男女間での恋愛関係の中で起こる暴力や人権侵害など、対応すべき新たな課題も指摘されつつあります。

こうした状況も鑑みた時、新たな DV 対策の計画策定にあたり、より幅広い実態調査が必要ではないかと思います。とりわけ、本府における地理的な特性を考慮しても、京都市内部や南部と北部では被害の実態にもかなりの差があるように思われます。

現在、市町村では京都市や綾部市においてこうした調査が行われているとお聞きしております。 そこで、こうした市町村と連携しつつ、まずは対応すべき課題の実態を本府としてしっかり把握するための調査が必要であろうかと存じますがいかがでしょうか。

◯知事(山田啓二君)

ドメスティック・バイオレンス(DV)対策についてでありますけれども、DVは家庭内の問題という範囲を超えて、犯罪となる行為をも含む重大な人権侵害でありまして、DVを防止し暴力を許さない社会の実現を目指すことは、安心・安全の京都府作りの上におきましても、大変重要な課題として、平成18年3月「配偶者等からの暴力の防止および被害者の保護・自立支援に関する計画」を策定いたしました。

この計画に基づき、啓発、相談、支援という観点から対策を進め、DVをなくすための期間を設け、府内各地域におけるDVを考えるつどいの開催や、啓発カードのスーパー、病院などへの設置、被害者へのきめ細かな相談と緊急一時保護の実施、自立のための府営住宅への優先入居や就業支援の実施などに、取り組んでまいりました。

DV相談はここ2~3年は横這い傾向にあり、南部を中心とした民間支援団体の活動がより活発でありますし、一時保護を経て生活の場を設定する被害者も4割に達するなど、一定の成果をあげてきたと思います。

今後、北部地域における相談支援体制の確立や、更には被害者の長期的な自立支援など、まだ残された課題につきまして、積極的に取り組みますとともに、最近テレビドラマなどでも話題になりましたデートDVなどの新たな課題についても、対処していく必要があると考えておりまして、何よりもDVの背景には、男女のおかれてきた社会的、構造的な問題が絡み合っていると思いますので、今回の計画改定に当たりましては、より総合的な体制整備が必要でないかと考えております。

このため、被害当事者や支援団体等からの意見をお伺いし、府民に対してアンケート調査を実施いたしますとともに、こうした調査結果なども踏まえまして、家庭支援総合センターの整備などDVなど家庭にかかわる事案のワンストップ体制の強化、市町村等相談体制の強化やシェルター機能の地域的拡充、被害者同士によるグループワークなどの心理的ケアを含めた長期的な自立支援の拡充、大学等と連携した若年層への教育・啓発など施策とともに、被害者によります自立のための自助グループ設置支援数など、具体的な数値目標を盛り込んだ計画を今年度内に策定するため、学識経験者や、支援団体、行政機関等からなります検討委員会を立ち上げていきたいと考えております。