議会活動

行政のあり方と府民参画・府民協働について

平成 17 年 6 月定例会:一般質問 (1)

◯中小路健吾君

民主党・府民連合議員団の中小路健吾でございます。

先に通告しております数点につきまして、知事ならびに関係理事者に質問をいたします。まず、行政のあり方と府民参画・府民協働についてお伺いします。

現在、本府においては「府民参画行動指針」に基づき様々なレベルでの府政への府民参画がすすめられています。

ここで改めて「府民参画」ということについて考えてみると、その参画の仕方というのにもかなりの幅があります。

府政に関する情報を知るということも参画の一つの方法です。これについては、審議会などの会議の公開、予算編成に関する情報提供、出前語らいなどによってすすめられています。

さらには、府政に対して提案を行う。この点については、和い和いミーティングやパブリックコメントの実施、府民政策円卓会議の開催、審議会委員への公募などがすすめられています。

そして、さらには府の事業実施そのものに参画する。この点では、ボランティア組織による公物管理への参画や NPO への事業委託等がすすめられています。

こうしたことによって、多様な府民ニーズや地域の実情に合った的確な府政運営、効率的・効果的な府政運営が可能になる点、行政機関としての府と府民の役割分担の議論が深まる点に意義があると指針は述べています。

このように府民協働・府民参画の方向が指向されているわけですが、これらの議論は単に府民の側の参画を促すというだけではなく、京都府全体のガバナンスのあり方、すなわち公的領域に属する政策的課題を行政部門、民間の非営利部門あるいは営利部門も含めどのような主体とそのネットワークによって解決をしていくのかという問いかけに他なりません。

そして、こうした問いかけをした時、行政が担うべき役割は何なのかということを考える必要がありますし、そうした社会を目指すならば行政のあり方は必然的に変化していかなければなりません。
昨年の 9 月定例会では、同様の観点から「府民協働」の一側面として NPO 等との連携 について質問をさせていただき、本年度も積極的に NPO との協働事業を展開していただいておりますし、NPO ポータルサイトの開設に向けた準備など環境整備もすすめていただいております。

ここで、NPO との協働事業の内容を見ていると、行政の担うべき役割の変化が見えつつあるように思います。

これまでの行政が行う公的活動の多くは行政自らが企画・立案そして事業実施にいたるまでを自己完結的かつ閉鎖的に行ってきました。それが、いわゆる行政活動のPDCA サイクルの各段階の中に府民あるいは NPO やボランティア団体などがより積極的かつ主体的に参画し、さらにはその参画の度合いというのが深まりつつあるということです。

そこでお伺いします。こうした変化を知事ご自身はどのようにとらえておられるのでしょうか。また、そうした変化についての認識は府職員の中でどの程度共有されているでしょうか。ご所見をお伺いします。

さらに、こうした協働型社会においては行政と NPO 等とのネットワーク、とりわけフェイス・トゥ・フェイスの人的交流がかかせません。

この点においては、府の関係部局とその扱う分野に関係する団体等との交流は活発に行われるようになりつつあるとお聞きしておりますし、府政円卓会議の開催などでの相互理解がすすんでいるものと考えます。

しかし、先ほど述べたように NPO なども公的課題解決の一主体であると考えた場合、行政との交流のあり方にもっと幅があってもいいのではないかと考えます。

例えば、DV 被害者の支援を行っている NPO を一例に取り上げます。現在、本府ではドメスティック・バイオレンス対策事業として女性総合センターでの相談業務を NPO に委託しています。そうした中で、DV 対策を担う部局や婦人相談所など関係機関との関係は培われつつあるかもしれません。しかし、こうした NPO が実際に相談を受けた後に被害者支援を行う際には、市町村の生活保護担当部署、被害者の方にお子さんがある場合は教育委員会や学校、あるいは警察といったように多くの行政機関との関わりが出てきます。もちろん、行政機関内の連携の必要性はあるものの、公的問題解決の主体のひとつとして NPO を位置づけるとするならば、府関係機関内にとどまらず市町村の担当部署などとの直接的な人的ネットワークが必要になるのではないかと考えます。

その意味でも、そうしたネットワーク構築の場を府が積極的に提供していく必要があるのではないかと考えますがいかがでしょうか。ご所見をお伺いします。

◯知事(山田啓二君)

中小路議員の御質問にお答えいたします。

これからの地方分権の時代におきましては、地域の多様な主体が、自立的に行動していくことによって、地域の力を最大限に引き出し、個性と創造を発揮する、そういう地域づくりを進めることが重要であります。

また、それが閉塞感にあえぐ今の日本の現状を打開する大きな道だと思っております。

そして京都の持つ大きな力を活かすために、府民との情報共有、府政への府民参画、京都府と府民との協働の 3 つの理念に基づきまして、府民参画行動指針を策定し、府民参加型の府政運営を積極的に推進するとともに「行財政改革指針~かいかくナビ~」により、府民目線のまさに開かれた行政システムの構築をめざしてまいりました。

府民参画の取組は、平成16年度には、円卓会議、審議会、アクションプラン検討委員会やフォーラムなどで合わせて1万5千人を越える府民が参画をしております。事業実施段階におきましても、約100の事業等におきまして、府民の参画が行われたところでありまして、こうした事業を通し、また、出前語らいなど対話型の行政によりまして、職員の中へのかなりの理解が進んできたのではないかと考えております。

ただ、こうした動きが参画にとどまっている限り、行政の一部を担うという感覚に終わるおそれがあります。更に府民の皆様の力を活かすためには、「参画」から今度はNPOなどと府民と行政がパートナーとなる「協働」へとステップアップすることによりまして、相乗効果を増やすことが重要であります。例えば、その一例として今年度、災害ボランティアセンターを立ち上げたところでありますし、また、職員の中からもそういう流れを加速するためにNPO協働推進員46名を設置したところであります。

ただ現実問題といたしましては、NPOもまだ人手不足でありますし、更に活動拠点等に困難をきたしている例も多くありますので、こうした真の協働を実現するためには、多くありますので、こうした真の協働を実現するためには、御指摘のような人的交流による支援、更には今年度設置に向けて取り組んでおります丹後NPOパートナーシップセンターなどの交流拠点を整備いたしまして、市町村も含めました幅広い行政とNPOとのネットワークを構築することが必要であります。災害ボランティアやDV、そして児童虐待等もこういったネットワークを今構築しておりまして、このような開かれたネットワークが効果を発揮できる、今後こうした基盤を一層整備いたしまして、協働を推進し、そして「府民発・府民参画・府民協働」の府政システムによります「人・間中心」の京都づくりを推進してまいりたいと考えております。

その他の御質問につきましては、関係理事者からと答弁させていただきます。