議会活動

府営水道について

平成 16 年 9 月定例会:一般質問 (3)

◯中小路健吾君

最後に、府営水道についてお伺いいたします。

まず府営水道、とりわけ乙訓系については、本年3月の条例改正によって供給料金を従前より大幅に減額していただきました。これは、京都府営水道事業経営懇談会の第6次提言で示された基本料金単価をさらに軽減した措置であり、大変厳しい経営状況にある乙訓2市1町の水道事業運営を御考慮いただいた結果であります。私も地元選出議員の一人として改めて厚く御礼申し上げますとともに、今後早期の議論が期待されます乙訓2市1町の水道事業経営の広域化も含めた効率化に際しましても、御指導並びに2市1町との連携をお願い申し上げたいと思います。

さて、そこで、今回は府営水道の施設整備、とりわけ広域化の施設整備についてお伺いしたいと思います。

現在、本府では府営水道広域化施設整備事業として、宇治・木津・乙訓の3浄水場を接続する工事を進めていただいております。本年度には久御山町内における広域中継ポンプ場の用地取得とポンプ場までの送水管工事が予定されており、遅くとも平成 21 年ごろまでには接続工事が完了される予定とお聞きしております。こうした施設整備は、府南部地域のライフラインを支える重要なインフラになることが期待されており、広域的に水の運用が可能になることは、府民の安全・安心を考えた場合、有効であり得ることは言うまでもありません。

そこで、この事業の大きな一つの意義である危機管理の観点から数点お伺いいたします。

まず、水道事業においての危機とは、地震などの自然災害や少雨による渇水、あるいは水道管の破裂や水質事故などさまざまなものが考えられますが、本府としてそうした危機とはいかなる事態を想定されており、それぞれの危機発生時の被害想定、あるいはそれに対応するための計画やマニュアルなどの策定状況はどのようになっているのでしょうか。

また、本年度予算において、府営水道広域化施設整備事業の一環として、3浄水場の接続工事のほか、京都市水道との緊急時連絡管整備費が計上されておりますが、京都市との協議状況等、具体的な計画内容はどのようなものでしょうか。また、完成予定等、今後のスケジュールについてもあわせてお伺いいたします。

次に、既存施設の安全面についてお伺いいたします。先般、関西電力美浜原子力発電所において復水管の破裂事故がありました。府営水道においても、浄水場には複雑な配管が張りめぐらされており、中には高圧水が流れる配管もあるかと存じます。そういう状況を考えますと、管内面の磨耗による減肉等を起因とする破損事故が懸念されるわけですが、そうした事故の可能性についてはいかがお考えでしょうか。また、そうした懸念箇所が存在するとすれば、その点検状況はいかがでしょうか。

さて、府営水道の広域化施設整備の一つの意義は以上のような危機管理であるわけですが、もう一方の意義はやはり日常的な水需要への対応という点にあります。

水道事業の施設整備には水源の整備、浄水場の建設、水道管の埋設など巨額の費用がかかります。例えば今回の広域化施設整備事業の中の連絡管事業費だけでも、平成 15 年度までに 24 億 296 万円、本年度だけでも5億 2,800 万円の予算が計上されており、今後完成までにもさらなる予算が必要となります。そして、こうした費用は企業会計という性格上、当然のことながら基本的には日常的な水道料金として賄われるわけであり、そうした日常的な水需要と想定した水需要との間に大きな乖離が起これば、それは水道事業の受益者にとって大きな負担となってしまいます。その意味でも、こうした施設整備に当たってはその基礎となる水需要の予測というのが極めて重要になります。

先般、大阪府においても府営水道の水需要予測を大幅に下方修正する方針が明らかにされました。このことは今後の淀川水系のダム整備の方向性にも大きな影響を与えることが予測されるわけであり、単に大阪府だけの問題にとどまりません。

そこで、今後の府営水道における水需要予測についてお伺いいたします。

本府においては、本年4月に京都府営水道水需要予測検討委員会を立ち上げ、今後の水需要予測について御議論いただいているとお聞きしておりますが、その検討状況や今後のスケジュールはどのようになっているのでしょうか。また、今後3浄水場が接続された後の水需要予測などさまざまな検討課題があると存じますが、現段階で示されている課題認識、あるいはコンセンサスの得られている議論の方向性等もあわせてお伺いいたします。

水需要の予測が難しいことは、これまでの歴史が証明していると思います。そして、こうした事業の評価もまた短期的な視点だけではなく、長期的な視点で見る必要があり、その観点からすれば、府南部地域にこうした施設を有することはその地域にとって極めて高く評価され得ることではないかと考えます。しかし一方で、それらは財政的な裏づけがあって初めて高い評価に値するものでもあります。その意味でも、今後この検討委員会での議論に大きく期待することを申し上げ、質問を終わります。

御清聴まことにありがとうございました。(拍手)

◯企業局長(西ヶ花庄一君)

府営水道の危機管理についてでありますが、府営水道では、京都府地域防災計画を受けて、府営水道危機管理対策要領を策定し、この中で地震等の自然災害や導水管・送水管の破損等の施設事故、停電、水質の事故など、9種類の危機について3段階の危機レベルを設定し、それぞれに応じた動員体制や事故対応のマニュアルを定めますとともに、水道管の破損等を想定した事故対応訓練を毎年実施しているところであります。また、事故等を防ぐためには平常時からの点検が重要であると考えており、最近では、関西電力美浜原子力発電所の配管破損事故を受け、直ちに水道施設の配管部でバルブ等の絞りにより圧力差が生じると想定される 30 カ所について異常の有無を点検し、施設の損傷等いずれも問題がないことを確認しているところですが、今後とも、定期的に施設全般の点検を行うなど、事故防止に万全を期してまいりたいと考えております。

京都市との緊急時連絡管整備につきましては、事故等緊急時に府・市相互でバックアップができるよう、洛西ニュータウン内で双方の送水管と配水管を接続することとし、年度内の接続に向けてこのたび協定を締結したところであります。

次に、府営水道の水需要の予測につきましては、水需要予測検討委員会においてこれまで4回の委員会を開催し、検討していただいているところであります。委員会では、受水市町の水需要の現状や人口の推移を分析する中で、この間の不景気のもとでの個人消費や事業所活動の低迷による影響や、環境・エネルギー問題等への関心の高まりを背景とした節水型機器の急速な普及等による水使用量の減少傾向など、水需要の構造変化が大きな論点となっているところであります。今後、府営水道事業経営懇談会や受水市町の御意見もお聞きする中で、早急に中長期的な水需要の見通しを策定してまいりたいと考えております。