議会活動

事務事業評価制度について

平成 15 年 6 月定例会:一般質問 (1)

◯中小路健吾君

民主党・府民連合議員団の中小路健吾でございます。議長のお許しをいただきまして、質問に先立ち、一言ごあいさつをさせていただきます。

私は、この4月の府議会議員選挙におきまして、長岡京市・乙訓郡の選挙区から初当選させていただきました。人生経験も未熟な若輩の身ではございますが、京都府民の皆様に与えていただきました職責を誠心誠意全うする所存でございます。山田知事を初め理事者の皆様、先輩議員諸兄、そして議場内外の関係者の皆様におかれましては、よろしく御指導のほどお願い申し上げます。

また、今回初の一般質問の機会を与えていただきました民主党・府民連合議員団の先輩各位の御配慮に厚く御礼申し上げます。

それでは、質問に入らせていただきます。さきに通告いたしました数点につきまして、知事並びに関係理事者に質問させていただきます。私にとりまして初めての質問でございます。よろしくお願い申し上げます。

まず、事務事業評価制度についてお伺いいたします。

御高承のとおり、近年、多くの自治体が何らかの形での行政評価制度を行政運営の中に取り入れつつあります。その背景には、財政事情の悪化、地方分権の推進、行政に対する信頼の低下、行政ニーズの多様化、行財政システムの硬直化という現実があり、行政評価制度に対して、行財政運営の効率化、客観的な情報やデータに基づく政策判断、アカウンタビリティー、すなわち説明責任の確保、住民満足の向上、行政活動全般の見直しなどの役割が期待されているところであります。このように一口に行政評価と申しましても、その制度に期待されている、目的、行政活動のどのレベルで評価するか、だれが中心となって評価するかなど、その形態は多種多様であるのが実情です。

ここで改めて行政評価制度の定義をすれば、行政機関の活動を何らかの統一的な視点と手段によって客観的に評価し、その評価結果を行政運営に反映させることであると言えます。すなわち、これまで「企画(Plan)、実施(Do)、企画(Plan)、実施(Do)」の繰り返しに陥りがちであった行政活動に対して、「企画(Plan)、実施(Do)、評価(Check)、評価結果による見直し(Action)、それを生かした企画(Plan)」というフィードバック過程を備えたマネジメントサイクルを完成させていくところに、その制度の本質的な意味があるわけでございます。

こうした行政評価制度に関して、現在、京都府におきましても、事務事業評価制度が平成 13 年度から 15 施策 153 事業について試行的に導入され、平成 14 年度より、新京都府総合計画に掲げた 68 の施策すべてに対して、また平成 14 年度当初予算・6月補正予算に計上した主要な 677 事業に対して本格実施されたところでございます。

京都府の場合、こうした事務事業評価制度が導入された背景には、新京都府総合計画との関連がございます。新京都府総合計画において、計画の推進に際しては、「みんなで、ともに京都府づくりを進めるための仕組みの確立」「府民の視点に立って、有効性・効率性を重視した行政運営の推進」がうたわれております。すなわち、事務事業評価制度は、京都府の行政運営に、より積極的な住民参画を実現するためのツールであり、かつ行政運営を客観的に見直すための仕組みなわけであります。

このことからも、総合計画の進行管理ツールとして「事務事業評価制度」が位置づけられていると理解できます。そうした観点のもと、この間、事務事業評価制度を積極的に京都府政の運営に取り入れてこられた姿勢をまずは大変高く評価する次第でございます。しかしながら、行政評価制度というのはその運用の中で改善を重ねていくことが、より中身の充実した制度構築のために欠かせません。

そこで、より一層の制度改善への御提案も兼ねてお伺いいたします。先ほど申し上げましたように、行政評価制度の本質は、施策や事業をチェックした結果を今後の行政運営に活用していくことにあり、「評価の結果」をいかに扱うかが重要になると同時に、その客観性をいかに担保するかが重要になります。

現行行われている事務事業評価制度は、いわゆる行政みずからが、みずからの評価を行う内部評価であり、その評価結果に対する客観性が低減してしまうという問題点を内包した制度となっております。そうした問題点を克服するためにも、評価結果をより一層積極的に行政外部に対して情報発信することが必要となるのではないでしょうか。

ここで想定できる外部の一つは、当然のことながら広く府民全般であります。確かに現在でも、評価結果としての評価シートが京都府のホームページにおいても閲覧することが可能です。しかし、その内容は府民にとって余りにも膨大であり、生のデータそのもので理解しにくいのが現状ではないでしょうか。

他の地方自治体の先進的な取り組みを見た場合、その一つに仙台市の「リーディングエコプランせんだいの環境報告書」が挙げられます。これは、本編以外に概要版のパンフレットを作成し、仙台市の環境基本計画の進行管理を大変わかりやすく示し、広く市民に対して広報している先進例として大変高く評価されております。これは環境分野のみのものでありますが、計画の進行管理のツールとして考えれば、新府総の進行管理の結果を情報発信していく上で大変参考になるのではないでしょうか。また、札幌市の事業評価システムは、その結果を見えやすい形にした上で、ホームページ上に掲載している先進的な事例として挙げることができ、「札幌市都市経営フォーラム」との連携の中で住民の声が反映されやすい仕組みとなっております。

そこで、京都府においてもこうした評価結果をよりわかりやすく、見やすくした上での広報活動が行政運営への積極的な府民参画を実現していく上で必要になると考えますが、いかがでしょうか。御所見をお聞かせください。

◯知事(山田啓二君)

中小路議員の御質問にお答えいたします。

事務事業評価制度についてでありますが、分権型社会に対応し、地方が自立を目指していくためには、その地域最適状態(ローカルオプティマム)の確立に向け、選択とその結果に責任を持つ体制づくりが必要であり、その過程では、府民の皆様の参画と協働を求めることにより、府民を出発点とする新しい京都府の行政運営を確立すべきであると考えております。したがいまして、事務事業評価におきましても、各部局がそれぞれの事業の目標を定め、その結果を詳細に分析し、一つ一つ的確に評価し、それを踏まえて自己改革を行うというプロセスをつくる必要がありますし、また、議会の皆様の専門的な議論にも十分に耐えられるように考えていきますと、どうしても専門的かつ高度なものが要求されておりまして、府庁全体では大変膨大なものになってくる、そういう面があることは、これ は私は一面としてやむを得ないのではないかと思っております。

しかし一方で、より開かれた透明な府政を実現するためにも、府民の皆様に、事業の内容を正しく評価し、それを踏まえた御意見、御提案をいただくことがこれからの参画と協働の時代を築く上でも必要と考えておりまして、御指摘のような公表のあり方が今問われていると考えております。

京都府では、昨年度から 677 の主要事業を対象として事務事業評価を行い、その結果を府のホームページなどで公表しておりますが、今後、御指摘の点も踏まえ、評価項目や表示方法を点検し、要約版やさらには主要なものにつきましてはグラフを活用しビジュアルでわかりやすくするなど、より多くの皆様に簡単でわかりやすい事務事業評価となるよう工夫をしてまいりたいと考えております。