中小路健吾の雑感独言

ソチ五輪 閉幕

ソチ冬季五輪が閉幕した。

深夜までテレビにかじりつくほどのファンとまではいかないものの、ニュースで見る冬の祭典とドラマにはやはり感動するものだ。

葛西選手のジャンプラージヒルでの銀メダル。7回目のオリンピック出場には敬意を払わざるを得ないし、長野五輪での悔しさがあるからこそ、今回のメダル獲得への称賛は高まる。ジャンプ団体での銅メダルも、それぞれの選手が難病や故障を乗り越えて得たメダルだからこそ、私たちにより大きな感動を与えてくれる。

フィギュアスケートの浅田真央選手の涙と笑顔。スノーボードで銀メダル、銅メダルに輝いた平野選手と平岡選手の飄々としたインタビュー。その背後にある、大きなプレッシャーとの葛藤や一瞬にかけるために積み重ねてこられたであろう努力を想像するからこそ、私たちはより多くの感動を得ることができる。

そう。それぞれにそれぞれのドラマがある。

そのドラマとういう文脈の中にあるからこそ、私たちはスポーツからより大きな感動を得る。

私自身が最も印象に残ったのは次の場面。

11日に実施されたクロスカントリー男子スプリント準決勝。金メダル候補と目されたロシアのアントン・ガファロフ(27)が途中で転倒、スキー板を折るアクシデントに見舞われた。

それでも懸命に完走を目指すガファロフ選手。折れたスキー板にもかかわらず、ひた向きにゴールを目指す姿にこそスポーツマンシップの魂を見せられる。

さすがの五輪選手も折れたスキーではうまく滑ることができない。ゴールを目前に再度転倒。

すると一人のスタッフが駆け寄り予備のスキー板を提供。ガファロフ選手は見事にゴールを果たすことが出来た。

この時、手を差し伸べたのはロシアのスタッフではなくカナダのコーチ。

ライバルチームの選手を助けたコーチにも多くの称賛の声が上がったことは言うまでもない。

最後まで諦めない選手のスポーツマンシップとフェアプレーを演じたコーチ。

まさにスポーツが持つ本質を表した場面であったように思う。

「見事に転んだ」発言で話題となった元総理は、こんな場面を見てどう思うのだろう。それこそ、率直な感想を聞いてみたいものだ。