中小路健吾の雑感独言

農商工労働常任委員会 管内外調査報告

1月20日から22日までの3日間、農商工労働常任委員会での管内外調査を九州方面で行った。

調査先は以下の通り。

① 京都市中央卸売市場(京都市下京区)

京都市中央卸売市場は日本で初の中央卸売市場で80年以上の歴史を有する。 青果・水産物を扱う第一市場と食肉類を扱う第二市場があり、今回は第一市場の野菜類を取り扱うセリの様子等を視察。 昨今では、市場外取引が増加しており、市場を通じた流通量は減少傾向。 一方、安定性や安全性の面からはやはり中央市場の役割は重要であり、出し手にとっても買い手にとってもいかに魅力を増していくかが大きな課題。 とりわけ、ブランド野菜や近郊野菜の出荷先としては府全体の農業にとても重要な役割を果たしていただかなければならない。 その意味では、野菜類等の市場規模全体を押し上げていくことが必要となる。

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② 鹿児島県議会

鹿児島県議会では「水産加工品販路開拓・ものづくり推進協議会」と「かごしま材利用推進事業」の2本についてヒアリングを行う。

鹿児島県は水産業の盛んな県ではあるが、近年、魚そのものへの需要が落ちつつあり、家庭やレストラン等でいかに扱いやすい形に加工をするかがポイントになりつつある。 そこで、鹿児島県では新たな水産加工品の開発と販路開拓を行うための協議会を設置。 徹底したマーケティングとマーチャダイジング(商品化)を行い、ヒット商品も生まれつつある。 「素材が良いだけでは売れない時代。商品を購入する購買層や購買目的等を見極め、価格設定や包装等の見せ方を考えることが重要。」とは担当者の方の言葉。

また、鹿児島での県産木材の振興策についてもヒアリング。 大よその施策体系は京都府とも大きく変わらないが、公共建築物への県産材利用や台湾、韓国等への輸出拡大を図り成果を上げつつあるところは特徴的。

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③ 熊本県立農業大学校(熊本県合志市)

昭和53年の開校以来、2,920人の卒業生を輩出。熊本県での新規学卒就農者の3割を占める。 今回の調査は「くまもと農業アカデミー」について。 この取り組みは、すでに就農している人を対象に再教育の場をつくるもの。 最新栽培技術、農業経営ツール、6次産業化チャレンジ、農業機械、鳥獣害対策などのコースがある。 平成25年度で797名の参加者。就農5年以内の受講者が6割を占めるが10年以上の参加もあり、年代別では万遍ない状況となっている。

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④ 菅地域振興会:(熊本県上益城郡山都町)

山都町(やまとちょう)は、宮崎県との境に位置する、人口1.7万人の中山間地。 中でも、「菅(すげ)地域」は人口212人の集落で、町中心部とは渓谷で分断された「陸の孤島」であった。そのため町中心部との架橋を求める住民運動を行うため地域振興会を設立。 その後、架橋が実現すると同時に、「架橋によって若い人が出て行くのでは?」「地域のつながりが薄まるのでは?」といった課題認識の下、地域活性化に取り組まれている。 具体的な取り組みとしては、いち早く棚田オーナー制度や茶園オーナー制度を導入。 現在では、縁側カフェや里山レストランなどの取り組みで、農林水産大臣表彰を受けるなど、意欲的な展開を図っておられる。

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⑤ 福岡アジアビジネスセンター(福岡市)

福岡県の中小企業の海外展開支援策についてヒアリング。

福岡アジアビジネスセンターは、中小企業が海外展開支援として、ビジネスパートナー確保や法規制、商習慣など必要な情報提供、個別コンサルティング、セミナーや商談会の開催などを行っている。 開設後約2年で454件の相談案件に対応し、8件の海外進出、26件の販路開拓で成果。 残り200件近くの案件も現在進行中。 近年、海外進出先として中国からASEANへ関心が移りつつあるとのこと。 また、「アジア中小企業経営者交流プログラム」により、県内企業と現地企業の信頼関係を築く取り組みも。食品企業がタイ企業とOEM、金型企業がベトナムで工場、デジタルコンテンツを台湾企業と共同制作といった成果も現れつつある。

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